「第三者」による客観的な評価
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フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)に対する声明

2017年11月2日

一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会
理事長 在間 稔允

 

自宅に届く保険契約の内容確認通知が、丁寧で見やすくなった。投資信託の交付目論見書や運用報告書も、以前に比べてわかりやすくなっている。そんな声を時おり、耳にするようになりました。

こうした反応は、3年前に金融庁からフィデューシャリー・デューティーという言葉が発信されて以来の現象です。そして2017年3月には、「顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)に関する原則」として正式に発表されました。

この原則はまず、顧客に対する誠実・公正な業務運営を「企業文化」として定着させることを求めています。そのうえで、原則第5項目において、次のように述べています。

<金融事業者は、金融商品・サービスの販売・推奨等に係る重要な情報を、顧客が理解できるようわかりやすく提供すべきである>

顧客本位の業務運営もわかりやすい情報の提供も、生活者の立場から見れば、ごく当然のことです。けれども、現実にはなかなか進まなかった。難解な法律用語が乱発される。文字の量が多すぎてついていけない。余白も少なくデザイン的にも見にくい。ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会が、重要な情報のわかりやすい提供のために、2009年の設立以来、「認証・認定・アワード」などの活動を推進してきたのも、そうした課題意識からでした。例えば、保険業界では改善の取組が進められています。しかし、通信や食品、建築、医療・医薬など顧客本位の取り組みが必要な業界はたくさんあります。

「官」と「民」とが理念を共有し、協働して「ユニバーサルコミュニケーションデザイン(UCD)」の社会を実現していく。企業(団体)、自治体に「情報品質」が厳しく問われる時代にあって、「偽りのない・誤解を生まない・わかりやすい」情報提供を、さらに進めていく。そこでは、企業の倫理と法令順守のほか、第三者による客観的な評価が重要になります。

UCDAは、金融業界で始まった生活者との良好なコミュニケーションが、すべての分野で実現できるよう、これからも第三者機関として地道な活動を継続していきます。

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