「第三者」による客観的な評価

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パネルトーク

■パネルトーク01

UCDAアワード 選考結果報告会 パネル 写真1 八杉:本日はアワードの評価会議から参加いただいた皆様と評議会から参加いただいた皆様にお集まりいただきました。初めに、今回の評価会議と評議会を通じて皆様が感じたことを述べていただきたいと思います。佐々さんお願いします。
佐々:今回、21社の保険会社の方が帳票を提供していただき、皆さん非常に熱心だなということを感じました。もしご提供いただけない場合、私どもが帳票を集めるのに、大変な苦労をすることは事前にわかっていました。
私は去年、今年と総合通知を拝見させていただいたところ、去年に比べて非常にわかりやすくなっていると感じました。特にわかりやすさということでは、各社 情報の整理がどんどん進んでいて、そこの優劣がなかなかつけづらかった。そのなかで大同生命様が一歩秀でていたのかな、と思います。
八杉:小池さんどうですか。
小池:私は評議会に参加しました。DC9で数値化した評価会議のレポートを拝見して、「帯に短し、襷に長し」とい うこともありました。というのは、21社の背景が多岐にわたっていたからです。保有契約も然り、保険種別も然り、得意分野企業分野が違うということがある という状況の中で、各社さんを一同に評価という指標で考えたときに大変難しいいうことがありました。
評価された側からは「ここは情報の整理はいいがデザインは今ひとつだ」「逆に情報の整理はできていないがデザインはいい」という話があった上で実際の帳票 を見ると、広義な意味でのデザインということで評価されているのだなということがわかりました。その中で各社をランク付けするのは非常に難しいと感じまし た。
UCDAアワード 選考結果報告会 パネル 写真2八杉:普段、保険の販売に携われていらっしゃる小池さんにはその知見を取り入れてご参加いただいています。今、小池さんからデザインという話が出てきましたが、情報の整理とデザインというのはとても深い話だと思います。前場さんにそのあたりの話をお願いしたいと思います。
前場:グラフィックデザインというものは情報を伝える手段であり、その根本的な考え方には「物の色や形をある意図 を持って決定づける」ということにあります。ですから、小池さんが言っていたような、デザインはいいけれど情報の整理はダメとかいうのはあってはならない ことなのです。デザイナーもコンテンツプランニングから積極的に参画するとか、将来的にはフィナンシャルプランナーの資格を持ったデザイナーが出るとか、 そうなっていてもおかしくないぐらいの状況だと思います。
保険というのは、1世帯あたり4万5千円、年間で50万円以上(生命保険文化センター「生命保険に関する全国調査」)にもなる商品です。そのなかで小さ かった総合通知も大型化して見やすくなってきています。しかし、どうしても個人情報となると、デザイナーからすると選択の余地の無い「印字」という状況が あるわけでして、そこで損をしてしまって見にくいと判断されてしまうところがあります。
また、保険には資産運用という観点もあり、運用者のなかには高齢の方も少なくありません。印字の数字などでは「1」「7」「4」を読み間違えるなどの問題 も出てきます。これは大変なことになるなと思っていて、研究の余地はこのあたりにもあるのではないかなと思います。ただし、帳票に使用されるプリンターの 解像度など様々な制約がありますので、今すぐ良くなるということはないと思いますが、一般家庭のプリンターでもこれだけ印字精度があがっているのですか ら、総合通知も印字という角度からも検討していかなくてはいけないと思っています。
八杉:いま商品性に関するプロダクト的なことが出てきましたが、各社様の取り組みで印象に残ったことはありましたか。
武者:私は普段はものづくりをユニバーサルデザインの視点から行っていて、NPO法人のCUDOという色弱者の方 の支援活動を行っている団体の理事長をしています。ですので視点が皆さんと少し違うかもしれませんが、今回も主に色使いの点と表現の点で見て、ユニバーサ ルデザインの視点から総合通知を考えてみました。
例えばDVDプレイヤーを買ったとすると、箱を開けるために箱の開け方が書いてあります。これは総合通知で言えば封筒になります。今回はかなり改善されて いてわかりやすくなってきていますが、バーコードや印字がちょっと見にくくて、封筒自体がどこから来て何が書いてあるか良くわからないものがありました。 これは最初の出会いの部分から直したほうがいいんですね。家電製品の場合、買ってきて箱を開け、まずはマニュアルから見ますね。使い方の冊子があり、保証 書があります。
一方、総合通知はこうしたものが一体になって入っているわけですから、情報量はもともと多いものです。だからこそ整理されていなければならないのですが、どこに何が書いてあるのかわからなかったり、情報自体の整理が緻密でないというものがありました。
もうひとつ、家電製品にはカタログは入っていませんが、総合通知には保険のカタログも入っていますので、なおさら情報が多いのです。これだけ多くの情報を 整理して一冊にするのは大変な努力を要すると思われますし、保険会社の方々は長年のノウハウで作り上げてきたのだと思います。それを評価した今回の評価 員・評議員は、帳票や保険のことがわかってはいても、普段はグラフィックデザインであったり、ユーザビリティであったり、多様性のある専門家の寄り集まり です。ですから今回の評価の視点は非常に多様性を持っているのだとご理解いただきたいと思います。私自身もすごく面白かったです。

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