「第三者」による客観的な評価

特別対談:大西秀人

UCDAトーク特別対談:大西秀人

●豊かさも「量から質」の時代へ

福田:まずは、高松市についてお伺いします。「海園都市構想」があるそうですね。
写真大西:香 川県出身の大平正芳さんが総理大臣に就任したときに「田園都市構想」を掲げました。都会の利便性も自然のなかでの暮らしやすさやゆとりも享受できるまちづ くりで、住みやすい国土にしようというものでした。私も、高松がどのようなまちを目指すか考えたとき、国立公園第一号である瀬戸内海に面しているのが特徴 なので、中心部の都会的な部分と、田園部の潤い、さらに瀬戸内海の自然の良さを活かしたまちづくりということで、田園になぞらえて「海園」という言葉で表 現したのです。
福田:世界をみて、理想の都市はあるのですか。
大西:フランスのストラスブールの開発手法やまちづくりは非常に参考になりました。人口減少や中心部のスプロール 化が進んでいたのを、トラムを走らせて車を減らし、歩行者空間にするなどで観光客を呼び戻したのです。これまでのように道路を広げていくような、拡散型の 車中心のまちづくりが行き詰まるのは目にみえていますので、高松市も、車依存から公共交通機関や自転車を活用した集約型の都市に戻したいと考えています。
福田:マニフェストの「コンパクトで美しいまちづくり」という言葉にびっくりしました。僕らは拡大しか考えてなかったので、非常に斬新だと思いましたね。
大西:これまで、日本全体、人口が増えて、経済も伸びてきていたのが、少子化・高齢化時代を迎え、確実に人口減少 が起きます。そのなかで、いかにまちが活力を失わず、市民の皆様が心豊かに暮らすことができるかというまちづくりを考えないといけません。これまでと同じ ような量的拡大だけの豊かさを求めるのではなく、質的な豊かさや、クリエイティブで付加価値をつけるような考え方が求められると思います。また、地球環境 保全にも対処する必要があります。エネルギーの問題は市よりも広域な話ですけど、家庭での省エネを進めながら太陽光パネルなどに助成したり、エネルギーを 消費しない交通手段にまち全体で切り替えていく。そして、地球環境にやさしいエコなまちということで、「コンパクト・エコシティ」という言い方もしていま す。
福田:年頭の言葉に、「持続可能性の先に灯す希望」とありましたが、いい言葉ですね。
大西:環境問題も含めて、このままで持続可能なのか不安視されるなか、まずは社会システムを変えてサステナブルに すること、その先にビジョンを示すこと、この2つを大事にしたいということで、そういう言葉で示しました。高松市のビジョンとしては、コンパクト・エコシ ティ、創造都市、人と人との結びつきを強めるようなコミュニティの再生、福祉の分野での地域包括ケアの実現、この4つを掲げています。

保護中: UCDAトーク

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