「第三者」による客観的な評価

02:元原 利文(前篇)-3

●法律の変遷は社会環境とともに

写真元原:契約関係もそれと同じようなものですね。事業者が一方的に案をこしらえ、「このとおりです」と押し付けられた消費者は約款を見ても全然わからない。その結 果、事業者がつくった約款がオールマイティになる。だから紛争が起こった場合は、どうしても事業者側に有利な解釈になってしまうのです。もしも双方が平等な立場で協議をし、納得の上で合意をすれば、契約の効果を受ける事業者も、消費者も納得した上での契約なので紛争にならないはずです。
そのように事業者と消費者の力の差があり過ぎる状況がずっと続いてきましたが、裁判などで「事業者側がちょっとやりすぎだ」という反省がなされるように なってきています。しかしそうなってきたのはごく最近のことです。裁判所が平等になるようにと手を貸して、「民法にこう規定がある」と一般ルールを適用し たりしながら解釈するなど一生懸命努力してはいるのですが、解釈だけではどうしても限界があります。そうなるとやはり新しい法律をつくらなければいけない ということになります。
写真福田:それに経済や社会の環境変化によって法律そのものの中身も変わってきていますよね。私の身近でも個人情報の保護法などが新しくつくられ、個人の情報を大事に しようとなってきました。情報社会の進化とともに起き得る事故や事件も変わってきて、それに対応した法律化が進んでいるように感じます。そういえば、その 時代の法律を見たら、環境もわかるということも少なからずありそうですね。
元原:確かに、社会がだんだん高度になって複雑化してくると、それに対応する新しい法律を考えていかなければなりませ ん。でも、常に社会の複雑化のほうが先行して、法律はそれによって起こるゆがみを是正するために後追いをする傾向があります。これまで新しくできた法律は 皆、既成事実でゆがみがあるものを是正したり、将来の問題を防止するというような形で制定されてきています。
福田:まあ、日本も欧米並みになってきたということですね。どんどんルールも増えてきたように思います。

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