「第三者」による客観的な評価

02:元原 利文(後篇)

UCDAトーク02:元原 利文(後篇) 法律の現在から「わかりやすさ」の意義を読み解く

●説明する側に求められる「適合性の原則」

写真  ― 前回、法律のわかりにくさの要因となったその発端からひも解きながら、現在では一般の人々に対しても、わかりやすい法律へと徐々に向かっているとのお話を うかがいました。後半では、さらに踏み込んで法律を通して情報のわかりやすさについてお話しいただきたいと思います。
元原:金融商品取引法の平成18年の改正では、証券取引の適応範囲や有価証券の範囲、説明義務の範囲が拡大されました。
さらに「適合性の原則」が導入されています。「適合性の原則」とは、相手方の理解に応じた手順によってちゃんと説明しなさい、ということです。たとえ ば、初めて証券取引をする方には、証券取引とはどういうものか、株を買ったらどうなるのかというような基本的な部分から説明しなければならない、というわ けです。相手に応じて説明の度合いを変えるというルールが導入されました。
この法律によって、銀行でも保険会社でも監督官庁の許可を得ながら各種約款にだいぶ手を入れています。各界それぞれ、相当な議論を重ねていらっしゃることは存じていますし、その結果作成されたものはそれなりにまとまったものになってきています。
とはいえ、原案を作成するのは業界の専門家なので、どうしても業界サイドの内容に傾きがちになるし、監督官庁も気づいた所にはチェックを入れるにせよ、おおむねは原案を尊重するのが建前です。
それが約款として消費者のもとに回るわけです。経験も知識もある方たちが「わかりやすい」といっても、それを消費者の方々が実際にわかりやすいと思うか どうかといえばそうではないですよね。ですから、消費者サイドにわかりやすくという法律の趣旨に沿ったような内容は、まだまだ十分には織り込めていないと いう恐れがあるように思います。
写真 恐らくUCDAの発想の原点も、こういう法律の趣旨に沿っているのではないかと私は理解しています。消費者が間違いを起こさないようにリードする手段を考え、その材料を提供するためにいろいろな工夫をしていくことに目的があるのではないか、と。
福田:おっしゃる通り、「見やすく、わかりやすく、伝わりやすく」というUCDAの理念は、まさにそこにあります。

保護中: UCDAトーク

  • Hatena
  • Google+
  • facebook
  • twitter
ページトップ