「第三者」による客観的な評価

03:永井 順國(後篇)-2

●文章上達のポイントは「要約」にあり

写真福田:実は私自身も提案書などの書類はいつも結論から先に書くようにしています。結論を先に投げかけた上で状況に応じて説明をすれば、相手もじれたりせずに話を聞いてくれますからね。とはいえ、わかりやすく要約するのは相当に難しい。
永井:先ほどの手引書の「簡潔・明快な文章」の項にはこう書かれています。「やさしいことを難しく書くのはやさしいが、難しいことをやさしく書くのは難しい」。これってかなり核心部分を突いていると思いませんか?
3年前まで9年間、女子美術大学で教えていたときに、学生たちが文章を書けるようにしようと口を酸っぱくして言っていたことがあります。
とにかく読むこと。そして自分なりに要約をつくってみること。読めば何かしらものを考えます。書くことによって一層ものを考える。そして要約を書くため には、聞いたこと、読んだことを、一旦、自分のお腹の中に放り込んだ上で自分の言葉で取り出さなければなりませんから、ちゃんと理解しないとできません。 要約を書くことによって、理解しているか否かがわかるのです。文章作法のようなマニュアル本をいくら読んでも文章はうまくなりません。
福田:なるほど。確かに要約できたということは、理解しているということですからね。仕事の書類でも同じことがいえま して、私は「ワン・ツー・スリーの法則」と言っているんです。例えば書類は1枚がベスト、2枚はベター、3枚以上でアウト。会議では1時間がベスト、2時 間はベター、3時間でアウト、といろいろな事に当てはまります。
写真永井:それは大変に面白い話です。私もその通りだと思います。福田さんはそのほかにもいろいろと面白い提言を持っていらっしゃいますよね。
福田:そうですね、例えば最近は複雑なテーマが多くなりました。課題に対する正解も一つとは限らなくなりました。従っ て常に答えは三つあるというスタンスをとっています。稟議書や提案書が回ってくると、必ず「反対が正しいのでは?」と立ち止り、うのみにせずに自分なりに 答えを導き出してみます。何人かが異なる答えを出してきたら、その答えに至ったそれぞれの理由を考えてみるようにしています。何であれ、「これがベスト だ」というものはなく常に答えは三つくらいあって、それをどう選択するかなのだと考えています。私はこれを逆発想経営、意地悪経営と思っています。
永井:優先の度合いをどう考えるかということですね。その発想こそ、まさにUCDAの理事長の理事長たるゆえんですね。一方からは常識に見えることも、もう一方の立場から見ればどうなのかを考える。それはUCDAの基本的な部分ですよ。

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