「第三者」による客観的な評価

04:三枝 龍生-2

●身体の尺度と環境の影響

写真福田:とすると、健康でいるには何が重要なんでしょうか。
三枝:整体の見地からすれば、私は健康とは自分の身体状態をチェックできる尺度を持っていることだと考え ています。なによりもまず、自分が腑に落ちることを尺度として求め、それを自然に受け入れること。たとえば、呼吸が深くなる状態などを尺度として生きるこ とが健康に繋がると考えます。
もちろん科学的に構築されてきた医学によって改善できることも多々ありますが、一方で一般的に医学といわれる領域では回答が得られないこともたくさんあ ります。例えば、ある種の精神的な問題とかアトピーなども、医学的な薬の処方だけではどうにもならないことがある。そのようなときに重要な手掛かりになる のが、人々が何百年、何千年と生き続けてきたなかで育んできた民族的な食や生活の習慣です。そして、何をどのくらい食べたらいいのか自分の尺度で考えるこ と。消化一つにしても、人それぞれ量も速度も質も異なります。自分の身体というものを信じられなければ、その回答は得られません。精神的な方針として尺度 を持っている人持っていない人、希望がある人ない人ではずいぶん違ってきます。
最終的には自分の身体に対して素直だった人たちが心も身体も本質的に長く健康を維持していけるのだと考えています。
福田:心と身体が一緒に働くことが大切ですね。健康でいるためには、環境もたいへん重要だと思えます。先生も著書の中で、周囲の環境とか、例えば身につける服でさえ心身に大きな影響を与えると書いていらっしゃいましたが。
写真三枝:そ の通りです。人にとって環境は非常に重要です。例えば、チンパンジーと人間のDNAには ほとんど変わりがありません。しかし、人間のみが二本脚で立って歩くのはなぜかといえば、生活習慣だからです。親も友だちも、周りの皆が立っているから自 分も立って歩くようになったのです。狼に育てられれば四つん這いのままになる。DNAで規定されていることはごくわずかなんですね。
どんなに才能があっても、誰に会うか、誰を師匠にするかで大きく変わります。植物と違い、人間は歩くことができるのですから、自分を育ててくれない場所 からは去って、自分を育ててくれるところに行かなければなりません。環境の影響をものすごく受けていると認識して、社会とどう対応していくかがとても大事 になりますね。

保護中: UCDAトーク

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