「第三者」による客観的な評価

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10:武者 廣平-4

●より多くの使いやすさとわかりやすさを

写真武者:UCDAアワードも皆の力で気づきの改善度について評価しようというものですよね。様々な視点からチェックしてポイントを明確にして、そして優秀なものを表彰する。気づきがあって初めて改良もできるし、もっと良いものを目指すこともできる。
福田:その場合、改良のポイントはどこにあるのでしょう?
武者:情報のわかりやすさですね。情報では、まずは全体像が示されていることがとても重要です。これは紙媒体で あっても電子媒体でも共通ですが特にまだ歴史の浅い電子媒体の場合はクリックしないと全体像が見えてこないものが増えています。それはやはりわかりにく い。まずはどこに何があるかわからない人のための目次ボタンは必要だと思います。
また、視覚情報はユーザー側の問題もありますよね。読む人の理解度もあれば、どのくらい時間をかけられるのか、どの程度集中して取り組めるのかなど、状況 はそれぞれ違います。飛ばし読みすることもあれば、とりあえず必要な部分だけ拾い読みすることもある。デザインでそこまで考えるのは難しいかもしれません が、少なくても皆が皆、すべてに目を通すわけではないという前提でつくらなければならないと思います。
写真福田:そう考えていくと、デザインとは本当に難しいものですね。
武者:皆にとって安全で使いやすいデザインをするのは当たり前のことなのです。となると、マニュアルを読まないと 使えない物は複雑すぎるということになります。電源スイッチを押せば、あとはなんとか使えてしまう或いは予想できうるのが本来、商品として求められる形と 思います。デザインは純粋芸術ではありませんからね。産業行動の中で、産業の手助けをするのがデザインという仕事なのです。そして、できるだけ多くの人が 能力差などに関わらずに皆が使いやすいものにしていこうというのがユニバーサルデザインです。
福田:先生は製品や空間をつくるなかでユニバーサルデザインに取り組んでいらっしゃる。我々UCDAはその製品を 説明する説明書や保証書など、コミュニケーションの部分でのユニバーサルデザインを目指しているわけです。たぶん、両方がわかりやすいものになって初めて 本当の意味で使いやすくわかりやすいものができるのだろうと思います。そう考えると、ユニバーサルデザインという大きな活動に対し、UCDAもいろいろお 役に立てる場面がたくさんありそうな気がします。これからもよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

プロフィール/武者 廣平(むしゃ・こうへい)

(株)武者デザインプロジェクト 代表取締役 ソーシャルデザイナー
1952年生まれ。1977年 多摩美術大学立体デザイン科卒業。1986年(株)武者デザインプロジェクトを設立。現在CUDO(NPO法人 カラーユニバーサルデザイン機構)理事長。2010年「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰・内閣総理大臣表彰」を受賞。UCDA理事。

 

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