「第三者」による客観的な評価

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12:杉山 恒太郎(前篇)-2

●日本の良さは、「もてなしの心」

福田:2002年のW杯は私も観に行きました。招致では世界各国と競争になりましたが、どのように日本をアピールしたんですか。
写真杉山:た ぶん、世界でいちばん大きなイベントってW杯なんですよね。オリンピックは一都市で開催されるけれど、W杯は開催は国で、場所も広範囲にわたり、期間も長 く、巨大なビジネス。招致リーダーとして活動したときは、ポスターや映像、キャッチコピーが招致の決定的な要因だとは思わないけれど、大事な要素だと信じ て、自分がかつて東京オリンピックで感動したようなものを世界に発信するチャンスだと思いました。実際に日本をアピールするときに、たとえば、カナダ=雄 大な自然というように、わかりやすく国を簡単にひとつの言葉で表すのが難しかった。そこで前面に出したのが、「もてなしの国」。ホスピタリティですね。そ れは圧倒的に世界より優れているだろうと、それを中心にクリエイティブを組み立てていきました。このたびの東日本大震災で世界の人が感動したのも、極限状 況でもきちんと並んで水を受け取る日本人の姿とか、ベースには和の心というか、もてなしの心がありましたよね。
福田:政治の世界やいろいろな場面で日本人は引っ込み思案とよく言われますが、逆に言うと、ひかえめなところはホスピタリティでしょうか。
杉山:だから、その部分がきちんと理解されたら嬉しいなと思って。
写真福田:W杯では海外チームを歓迎し、われわれファンも日本以外の試合の応援に行きましたものね。
杉山:外国人はびっくりしましたよね。それぞれの国のファンがいて、日本人もまるで自分たちの国のように応援する。他の国では露骨に自国だけを応援しますから。
福田:普通はホームとアウェイが全然、違いますよね。
杉山:それと、外国人は、日本のサポーターが熱狂的に応援するけれど、試合後はきちんとゴミを片付けて帰 ることに度肝をぬかれるようですね。1998年のフランス大会で、紙吹雪をまいたりしても、きちんと拾って帰る姿が高く評価されました。素晴らしいことだ と思う。おっしゃるように、そういうことは、少しひかえめだからわかりにくかったりするので、いいところに着目してクリエイティブの力で表現していくの が、われわれの仕事の醍醐味ですね。

保護中: UCDAトーク

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