「第三者」による客観的な評価

MENU

12:杉山 恒太郎(前篇)-4

●日本人はビジュアルコミュニケーション力がまだ弱い

福田:杉山さんはカンヌやロンドンで広告の審査員の経験がおありですが、世界と日本の広告の違いや、日本の広告の長所や短所について、お聞かせください。
写真杉山:広告にかぎった話ではないですが、日本は正確に言えば単一民族とは言えないようだけど、均一社会。言語にしても、日本全国、日本語さえできれば不自由なく暮らしていける。けれど、欧米は他民族が一緒に暮らしていて、言葉が通じない人たちもいるとか、言葉が通じない場面があるというのを、日々、体験している。だから、カタチとか色とかデザインを言語のかわりに使うことに非常に長けているんだけど、日本人は苦手ですよね。たとえば、駅の案内も過剰すぎて、目的地に行くのにどの電車に乗ったらいいか、逆にわかりづらいこともある。日本人はビジュアルのコミュニケーションがまだまだ弱いんじゃないかと思うんですよね。
福田:著書のなかで、「世界で活躍するには、広告の世界では3つのキーワードがある。ビジュアルランゲージ、コンテキスト、パッション」と書かれてますよね。
杉山:「視覚言語、文脈、熱意」ですね。それに尽きると思うんです。言葉以外の色やかたちでコミュニケーションをする。
写真福田:日本人はまだそこが弱いんですね。
杉山:だいぶ変わってきているとは思いますけれど。あと、いまの若い人たちはわかっていると思うんですけど、僕らの世代はデザインというと、ファッションデザインとかグラフィックデザインとか、ある個人の特殊な才能や意匠のことを指して、非常に狭義になってしまっている。でも、デザインの本質は、たとえば、「この国をどうデザインするか」とか、「この会社をどうデザインし直すか」とか、問題点をいかに整理して、世の中をいい方向に変化させるか、というところにあるのではないでしょうか。

UCDAトーク12:杉山 恒太郎(後篇)へ続く

保護中: UCDAトーク

  • Hatena
  • Google+
  • facebook
  • twitter
ページトップ