「第三者」による客観的な評価

12:杉山 恒太郎(後篇)-2

●それぞれのメディアに、適切なコミュニケーションデザインを

写真杉山:イ ンターネットで双方向のツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが台頭しても、一方通行のテレビを中心にしたマスメディアが消えるわけでもな いんですよね。「ウインドウ」という言葉を使うんですが、「トリプルウインドウ」というと、テレビ、ケータイ、パソコンというふうに3つのウインドウの中 を自由に行き来する。テレビ見ながらケータイで新しい情報を得たり、パソコンでeコマースをやったり、というように。広告もそれぞれのウインドウの環境に 合ったものをつくっていかないと、適切に効率良く伝わっていかない。
「コミュニケーションデザイン」という言葉が生まれた背景には、情報過多というか、情報爆発社会、情報過剰社会に、広告のメッセージをより効率良く正確に伝えるには、まず伝わる環境を整え、コミュニケーションのデザインを創造しないといけないということがあるんです。
広告業界にはかつて「アンダー・ザ・レーダー」という言葉もあって、生活者は優秀なレーダーを持っていて、自分に必要ない情報はみんな撃ち落としてしまう から、レーダーをかいくぐらなくてはいけない。だから、まず、無防備で不注意な従来のコミュニケーションではないものをデザインすることが重要だという。
写真福田:「コミュニケーションデザイン」という言葉は、日本では杉山さんが最初に使ったということですが、もともとはどこでどう使われていたんですか?
杉山:もともとロンドン発ですね。新しい概念が生まれるのはロンドンが多くて、アメリカに渡ってメジャーになる。 音楽と同じですね。後輩の岸勇希くんが『コミュニケーションをデザインする本』の冒頭でカレーを例にして書いています。これまでは、スパイスや原料へのこ だわりなど、いかにおいしいカレーかを、つくる側が訴えるけれど、果たしてみんなが食べたいと思うか、と。味はさほどでなくてもキャンプで食べるカレーは おいしいじゃないですか。あと、一時期、イチローが毎朝カレーを食べるというので「朝カレー」というのもあった。そんなふうにカレーを食べたい環境や物語 をつくらないと、受け入れてもらえないんです。

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