「第三者」による客観的な評価

14:小川甲子

UCDAトーク14:小川甲子 幅広い客層を惹きつける魅力とは

●練習にあけくれた音楽学校時代

——本日は、小川甲子さんに、男役トップスターや劇場支配人としてのエピソードも交えながら、いかに観客に感動を伝えるかについて伺いたいと思います。
写真福田:小川さんというより、甲にしきさんというほうがぴんとくる気がします。そして、萬屋錦之介さんの奥様で、現在は東京宝塚劇場の支配人をなさっている。うらやましいかぎりの人生ですが、宝塚にお入りになるきっかけは何だったのでしょうか?
小川:私は本当に身体が丈夫で、後にも先にも寝込んだのは、中学2年生のお正月に急性腎臓炎になったとき だけ、「半年は自宅療養で安静にしなくてはいけない」と言われたんです。そうして、家でじっとしていたとき、宝塚音楽学校の子ども向け予備校「宝塚コドモ アテネ」が戦後初めてできるという新聞広告が目にとまって。音楽学校が休みの日曜日だけ、小学校4年生から中学校3年生までの一般の子どもが受講できると いうものですが、親はわざと私に見せたのではないかと思います(笑)。でも動けないので、最初は歌のお稽古だけ始めて、夏頃からダンスのレッスンも受け て、そのまま宝塚音楽学校に入学しました。いまはダンスと歌がある程度できないと入れないのですが、当時は特技があれば受験できたので、4歳から習ってい た日本舞踊で受けたんです。
福田:入学なさってから、どうでしたか?
写真小川:負 けず嫌いなのかもしれませんけど、レッスンが好きでしたので、学校が終わった後も、ダンス、日舞、歌、演劇とレッスン、レッスン!夜遅くまであちこちお稽 古に通っていましたので、毎晩、母が駅まで迎えに来てくれたのですが、「帰りはお稽古着が汗で重くなっていた」と、よく言っていました。
福田:技を磨くのは、たいへんなものでしょう? 囲碁では、まずは定石を覚えなさいと言われますが、基本が大事なのは同じでしょうか。
小川:基本ができないと、その先に進めませんから。クラシックバレエ、モダンバレエ、ジャズダンス、タッ プダンスなどいろいろな種類のダンスをやるなかで、クラシックバレエとモダンバレエでは体の使い方も表現法も違うし、ジャズダンスは足の上げ方も違いま す。そうした基本を自分のものにして、はじめていろいろ表現できるわけです。

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