「第三者」による客観的な評価

16:白土謙二

UCDAトーク16:白土謙二 多様な受け手に伝わるために必要なこと

●広告づくりから経営戦略へ

福田:白土さんが電通に入社された頃と現在では、広告業界も様変わりしたと思います。
写真白土:80 年代なかばまでは広告の時代で、いい広告で話題になれば必ず物が売れる幸せな時代でした。その後、「広告だけ話題になっても商品は売れないぞ。商品をちゃ んと作らなきゃ」となったのが80年代後半です。たとえばビールでいうと、今も残っているスーパードライや一番搾りなどの定番商品はそのときに生まれてい るんですよ。ところがそう簡単に商品の大発明ができるものでもなく、90年代になると新商品が定番になるかどうかの成功率は3%程度しかなくなりました。 そこで、製品を作る・売る・伝えるということを一緒にやっていこうという、統合的な営業力やブランド力が必要な時代になった。さらに90年代後半になる と、米国流に株価の時価総額で企業価値を見ようという時代に。写真株 価を上げるためには事業構想力が大事で、いかに企業戦略を伝えるか、IR活動や戦略広報が重視されるようになりました。2000年代になると、企業も利益 追求だけしていても評価されなくなり、社会や環境に配慮した事業を持続的に運営できる企業じゃないと未来がないという物差しが生まれた。そうして、広告 力、商品力、営業力、ブランド力、事業構想力、戦略広告力、社会環境力……企業を評価するうえで見なくてはならない力が次々に増えてきたわけです。する と、最初は宣伝部で広告力だけを考えていたのが、「やっぱり良い物を作らないと売れない」「営業が頑張る気持ちがないと売れない」「お客様が企業を信用し てくださらないと売れない」というように、だんだん視野が広がってくるにつれ、だんだん経営者の目線と同じようになってきた。そのうちに、「この商品でい いんでしょうか。もっとこういう商品作れませんか」という提案をさせていただいたときに、「だったら、あなたたちも一緒に考えませんか」というケースが増 えてきて、担当領域が自然に広がってきたように思います。

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