「第三者」による客観的な評価

20:塚越敏彦

UCDAトーク20:塚越敏彦 中国のメディア、そして中国人との付き合い方とは

●見出しとリードでわかる逆三角形の記事

写真福田:塚 越さんといえば、北京や上海で支局長を務めるなど、中国通のジャーナリストとして有名です。今日はぜひ、中国の現状や将来、日本との関係や情報コミュニ ケーションのあり方についてもお伺いしたいと思います。早速ですが、大学で中国語を専門に学んだのは中国に関心があったからですか?
塚越:漢詩が好きだったんです。アルファベットは表音文字なので、英文を見て 発音はわかりますが、 文字からイメージは湧かないですよね。ところが、漢字は表意文字ですから、漢詩は字を見ただけで風景や情景が湧く。そのあたりが好きだったんです 。
福田:中国語を勉強されて、海外に行く希望をお持ちだったんでしょうね。しかも、報道機関を選択されたのは、文才に秀でていたからですか?
写真塚越:メ ディアの世界に入った動機は2つあります。1つはたった1回の人生なので、いろんな世界、いろんな人生を見てみたかったこと。たとえば中国語を生かして商 社や銀行に進むと、見えるのは貿易の世界、金融の世界だけですが、メディアならいろんな人と接触でき、そこからいろいろ な世界が見えるのではないか という欲張りな気持ちからでした。 もう1つは、文章を書くのが好きだったというのがある。ただ、報道の世界では、うまい文章を書く必要はまったくないんです。読んだ人が理解し やすい文章が 求められる。うまい文章を書く人は作家になればいい。
福田:難しいことをわかりやすく書くのは難しいですよね。会社で提出されるレポートも長ければいいというものではなく、1ページで理解できる方がいい。10ページ書くのは簡単で、いかに短くまとめるかが大切だと思うんです。
塚越:1ページでまとめるに は、頭の中で内容が整理されていないとできませんね。新聞記事もコンパクトにしないといけない。
福田:僕は忙しいときは見出しだけしか見られませんよ。
塚越:見出しで全体像がわかるくらいじゃないといけないんです。新聞記事を書くのに、新人はまず「逆三角」というのをたたき込まれる。重要なことから書いて逆三角形にしろという。見出し、そしてリードの数行で全部がわかる。もっと詳しく読みたい人は、その先の記事を読む。

福田:なるほど。僕も若い頃にレジュメを持参して社長に説明したとき、1枚目を説明しているのに、社長は最後のページの結論部分を見ていた(笑)。それ以来、答えを一番先に言ってから中身を説明するようになりました。まさにおっしゃるとおりですね。

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