「第三者」による客観的な評価

23:丹野美絵子

UCDAトーク23:丹野美絵子 UCDAアワード2013は、消費者目線を強化

●時代と世相を反映し、変化する消費者の声

福田:全国消費生活相談員協会(以下、全相協)さんの活動内容を教えていただけますか。
写真丹野:私 どもは、全国の自治体が設置する消費者相談の窓口で働く消費生活相談員が、任意で会員となって活動している公益社団法人です。消費生活相談員の団体として さまざまな活動をしていますが、行政の相談窓口がお休みの週末に、会員が消費者電話相談を行ったり、適格消費者団体として不当な勧誘行為や不当な契約条項 の使用をやめるように要請するなど、消費者被害を回復させたり、未然に防ぐ活動を行っています。また、消費生活相談の知見を生かして、消費生活相談員の研 修・養成、消費者への啓蒙活動も行う一方、省庁への提案や国の審議会や会合にも出席して意見を伝えています。
福田:デジタル化、グローバル化、ボーダーレス化、高齢化と、社会が大きく変化するなか、消費生活は時代の影響を直接に受けるので、相談内容も変わってきたのではないでしょうか。
丹野:おっしゃるとおりです。私が相談員になった当初は、どちらかといえば暮らしの相談に近いものが多かったのですが、契約トラブルの比重がどんどん増 え、今やネット通販やアダルトサイトなどインターネットに関する相談が急増しています。ボーダーレスとおっしゃいましたけど、海外通販サイトでクレジット 決済したのに商品が送られてこないというケースを、私どもは「越境消費者トラブル」と言いますが、国内法では解決できないこともあります。また一方では高 齢者を対象にした強引な投資や商品の販売などのトラブル相談も多いですね。
福田:UCDAでは、生命・財産に関わる重要事項のコミュニケーションをテーマとしています。丹野さんは、消費生活相談員として主に金融や保険の分野をメインに担当されてきたそうですね。
丹野:たしかに金融・保険の分野を長く担当してきましたが、この分野は、商品が元々かたちとして目に見えるわけではなく、文章で表現するしかないというところに難しさがあります。
企業側は顧客が間違った理解をしないようにしたい、それは逆の言い方をすれば、顧客が読み違えてしまうのは企業に責任があるということです。いちばん理解 しやすい金融商品は、一定期間預ければ元本に利息がプラスされる定期預金です。これはトラブルになりません。しかし、たとえば保険の場合は、一定の保険事 故がないと保険金が支払われませんし、途中で切替や更新があるなど複雑な商品設計になっています。顧客からしてみると、いろんな保障をつけておけば、いざ というとき多く支払われるのだろうというくらいで、内容を正しく理解しようという気持ちが起こりづらい。商品を設計する際は、顧客に誤解を生じさせない、 特にリスクについて誤った理解をさせないというポリシーを持たないといけないと思っています。
福田:消費者トラブルの原因は、企業サイドと消費者サイドのコミュニケーションが取れていないことにありますから、いかに情報を正しく伝えるかが大きな意味を持つのでしょうね。

保護中: UCDAトーク

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