「第三者」による客観的な評価

04:三枝 龍生-4

●求めるべき「腑に落ちる」コミュニケーション

写真三枝:同 じように、人は自分の軸はこうだけれど、会社の軸はこうだからと発想することができます。それはバランスを考えるということで、合気道の理論と同じです。 腸内が悪玉菌と善玉菌のバランスで成立しているのと同じです。UCDAも基本は同じではないでしょうか。生活者という相手の軸に立って見ることをしている のですから。
福田:私は何であれ相手の立場に立つことが理想だと思っています。碁でも対局相手ならどこへ打つかという 逆の立場に立ってみると打つ手がわかります。絵を描くときはキャンバスを引っくり返して眺めればバランスの良し悪しがわかります。コミュニケーションも自 分の立場でしゃべるのではなく、相手の立場に立って考えてみることが必要です。
三枝:UCDA は一種の悪玉菌の役目を果たしているのかもしれませんね。耳の痛い情報を企業に提示することで、本当に悪い事態になる前に食い止めるわけですから。これは 整体でいえば「未病(みびょう)」の段階で健康に向かうことと同じだと思います。レントゲンなどで見えるような決定的な病気になる前の未病の段階で、東洋 医学では脈診などによって先に情報を受け取ろうとするわけです。最初に異常として現れてくるものに筋肉反射などがありますが、たとえば肩こりなどはレント ゲンにもMRIにも写りませんが、本人は痛みを感じているわけですし、プロの整体師もそれに気がついているわけです。
UCDAでも、プロの方が触って「こことここに異常がありますよ」と発見して診断書を出すわけですから、「未病」の段階で企業を健康体にするというわけですね。
写真福田:どうやら体と心のコミュニケーションは共通するようですね。
三枝:私はコミュニケーションは「腑に落ちる」ということに尽きると思います。とにかく、頭だけではなく身体ごと相手 を納得させることが大切なんです。それができれば、一体感を共有できるので相手は喜んで己の非を認め、気の流れのいい方向に自然に向かおうとするのではな いでしょうか。
福田:まずは未病のうちに少しでも悪い所を減らしていけるように活動していきたいと思います。
三枝:今後の御活躍に期待しております。

――身体とコミュニケーションのお話を関連付けながら非常に示唆に富んだ話を伺うことができました。本日はありがとうございました。

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