江崎グリコ株式会社様の「炊き込み御膳 とり五目」のパッケージが、UCDA認証「伝わるデザイン」を取得した事例を紹介します。
以下、担当者様よりコメントをいただきました。

認証取得の経緯

Glico グループは、すべてのお客さまにわかりやすく安心して商品をご利用いただけるよう、取組みを推進しています。その一環として、商品パッケージにおいてユニバーサルデザインの表示に関するガイドラインを作成しているところです。一部の商品では、カラーユニバーサルデザインへの対応や、文字の表記のみではわかりにくい部分を視覚で伝わりやすくするため、ピクトグラムを導入しています。「炊き込み御膳」は作り方や調理時の注意表示(ケア表示)など、お客さまにお知らせしたい情報が多くある一方、パッケージに記載されている文字情報が多く、「見てもわかりにくい」「書いてあるがわかりにくい」という声がお客様センターに多く寄せられていました。そのような中で、UCDAから、商品パッケージについて専門家と生活者から評価を受けました。専門家の評価では、「情報量は適正か」、「ユーザーに要求する指示・行動がわかりやすいか」、「文意のハードルがないか」など、9つの項目を分析しました。専門家、生活者それぞれの評価をもとに、一部の曖昧な表現を「容量の関係で具材があふれて炊けないことがあります」など、明瞭な表現に変更し、お客さまが判断しやすいように改善しました。さらに、文章が長くなりすぎないよう、過剰な尊敬語を使わないようにしました。この結果、「炊き込み御膳 とり五目」パッケージについて、デザインの「見やすさ」のみならず、ユーザーの理解度まで検証して「伝わりやすさ」を認証する、UCDA認証「伝わるデザイン」をいただきました。

制作のポイント

認証取得物

見やすさ
  • 注意表記の背景色を黄色にし、文字の色を赤色からオレンジ色に変更した
  • レイアウトを見直し、関連する情報ごとにエリアを分けた
わかりやすさ
  • 作り方を簡潔に説明し、手順を白抜き文字や太字で目立つようにした
  • 「名称」「原材料名」など題目を一括表示する欄で区切りを太字にし行間を広くとった
  • アレルギー物質のコンタミネーションに関する表示を青色の太字にし、視認性を高めた
伝わりやすさ
  • 曖昧な表現を使わず、明瞭な表現に変更し、お客さまが判断しやすいようにした

認証を取得して

Glico グループは、年齢、性別、文化、身体の状況などにかかわらず、すべてのお客さまにわかりやすく安心してご利用いただける商品をお届けすることを目指しています。「炊き込み御膳」の商品パッケージ刷新も、ユニバーサルデザインへの取組みのなかから生まれました。これを機に、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、社内でユニバーサルデザインについて理解を深める活動を推進していきたいと考えています。