「第三者」による客観的な評価

16:白土謙二-4

●感覚に頼るのではなく客観的判断を

写真白土:CM やコピーは感性で作ると思われますが、実際は、質の高いものを量産していくには方法論を論理的に確立し、ちゃんと伝わるように受け手の視点も入れていま す。UCDAアワードで第三者の客観的な評価をくだしたり、認知心理学などさまざまな専門領域の方が集まってUCDAフォントを作られたり、UCDAさん の取り組みも客観的なものですよね。「なんとなくこっちがいいんじゃない」とやってきたことが、データで客観的に示されれば、より改善もしやすい。 UCDAフォントについては、こんなことがありました。売上に関する社内の会議で、数字がずらーっと並んだ資料をUCDAフォントを試しに使って作成して みたんです。そうしたら、いつもと違って全員、メガネを外さないで読むことができて、見やすさに納得しました。たんに文字が太くなっただけではなくて、誤 読しないように開くべきところが開いていて、見やすさに私も驚きました。
写真福田:さらに電通さんにご協力いただいて、新しいフォントを開発していくことになりました。
白土:約款は読まないものだとか、PL法があるから取説を付けるがユーザーは読まないだろうなどというの では困りますよね。見やすい書体を作り、さらに、それを契機に情報の整理をしてもっと読みやすくするなど編集の仕方も変えることになるのでは。そして、 Webで見たらどうか、スマホではどうだろうというようにキャッチボールしながら進化させていければと思います。

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