「第三者」による客観的な評価

02-1:UCDAフォント開発の背景-2

02-1:UCDAフォント開発の背景

多様な知見を結集して
開発をめざしたUCDAフォント

写真竹下:UCDA の八杉さんからお話を伺ったところ、帳票類に特化するというコンセプトが明確でしたので、これは従来と違う切り口のUDフォントが作れるかもしれないなと 思いました。ちょうどそのころイワタの仕事をしており、イワタUDをさわる機会がありましたので、水野さんに「既存のUDフォントを参考にしながら、新し いものを一緒に作りませんか」と話を持ちかけたのです。
写真水野:私 どもイワタの仕事の半分は、企業からの依頼で専用フォントを作る受託事業なんです。教科書向けの書体から印刷会社向けの書体、新聞社向けの書体など、さま ざまな書体を作っていますが、パナソニックの電気製品の筐体に印刷するフォントを、クライアントの意向を聞きながらターゲットを明確にして作ったのがイワ タUD。それがUDフォントというものが世に出た最初だと思います。しかし、しだいに看板や印刷物など、さまざまな用途に使われるようになり、嬉しい反 面、目的別に作るべきではという違和感があったことも事実です。そこへ竹下さんから「帳票に特化したUDフォント」という話を持ち込まれ、おもしろそうだ なと。でも、正直、UCDAという団体を知らなくて、最初はあやしいと思ったんです(笑)。実際には、弁護士や大学の先生、グラフィックデザイナー、情報 デザイナーなど、いろいろな人たちがいらっしゃって、そういう多様な人たちの目にさらされながら、それぞれの方の専門的な意見を伺って文字をデザインする という、これまでにない作業に魅力を感じ、取り組むことにしました。

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