「重要事項のお知らせ」と「契約概要」が認証を取得

太陽生命保険株式会社

取締役執行役員 佐野 敏雄 氏

2014年2月28日

営業職員が使いやすく、お客さまにわかりやすく

—-今回、「重要事項のお知らせ」と「契約概要」がUCDA認証「伝わるデザイン」を取得されました。認証取得に至った経緯をお聞かせ下さい。

佐野 従来からお客様が保険に加入を検討されるにあたって欠かすことのできない募集文書をいかに理解しやすいものにしていくかは大きな課題でした。昨年7月、生保協会において「募集文書の簡素化」に向けた業界全体での取組み指針が示されたことをきっかけとして募集文書のさらなる改善に着手しました。

そんな折り、UCDA様から、帳票改善の具体的な手法を学ぶ機会に接しました。以前よりUCDAアワードに参加しており、前回は告知書で「情報のわかりやすさ賞」をいただきました。UCDA様の取り組みについて共感していることもあり、今回の認証取得に至ったものです。

 

—-社内の反応はどうだったですか。

佐野 当初は非常に難航しました。自分たちが長年苦労して作ってきたものなので、直すところはどこも無いという意見が大半でした。しかしUCDAのDC9ヒューリスティック評価のレポートを見て、得心するところが多くありました。内部でやっている時には気づかない事がたくさんあったのです。

今回は「契約概要」と「重要事項のお知らせ」を改善したのですが、最初のドラフト版の「重要事項のお知らせ」を見た時は驚きました。文字量が減って余白が多くなり、「本当にこれで大丈夫なの」かと。でも、よく見ると読みやすくなっている。法務的にも問題はないという。これは間違いなく営業職員が使いやすく、お客さまにわかりやすいものになったと思いました。最初は、いままで自分たちがやってきたことを否定されるような気がしましたが、UCDAという第三者機関の視点が入り、社内でも議論を尽くす事で募集文書を客観的に見ることができるようになりました。お客さま視点というのはこういうことなんだと改めて実感しました。

 

—-太陽生命保険の「お客さま満足度向上」に対する取り組みを教えて下さい。

佐野 ご承知のとおり、生命保険という商品は目には見えないという特徴があり、募集文書は商品内容をお客様に正しくご理解いただくうえで極めて重要な役割を担っています。

その重要な役割を果たすべく、太陽生命保険には、募集資料審査会という組織があります。いろいろな部署の人間が集まりかなり深い議論をしています。議論が白熱する事も多々あります。また、「お客様の声を活かす委員会」で社外の方のご意見を頂戴する機会がありますが、募集文書等の帳票を作成した時にご意見をお聞きするなどの取組みも行っております。
現状に満足することなく常に改善に取り組み、お客様にとって「わかりやすい」募集文書を作って行く必要があると認識しております。

 

—-最近では、金融機関や自治体から「わかりやすく」改善してほしい、という要望も多いのですが、UCDAについてご意見をお聞かせ下さい。

佐野 第三者の視点が重要だと思います。募集文書の担当者は比較的長期間業務に携わることが多いのですが、自分の仕事に自信を持っていくとともに客観性がだんだんと失われていく。外部から客観的に評価していただくと、問題点がよくわかるようになる。自分たちが作っているものに疑問を持つことも必要ですね。UCDAの評価は、数値化されて具体的なので、社内の理解を得やすく、スピードもあがります。

今回は、数百ある帳票の中の二つなので、これから順次改善をしていくつもりです。
さらに、当社ではUCDAの資格認定プログラムを多くの部署の人間が受けているので、社内に「わかりやすさ」への改善意識が広がっていくと思います。これから認定者の人数も増やしていきたいと思っています。

 

—-これからも「わかりやすさ」への改善のお手伝いをしていきたいと思います。本日は、どうもありがとうございました。