インタビュー | コンプライアンス統括部 コンプライアンスグループ 課長 村本行隆 氏 |
営業推進部 販売推進グループ 課長 大坪拓朗 氏 | |
営業推進部 販売推進グループ 阪本悠 氏 |
UCDAアワード2017では、全社的にUCDの推進に取り組む姿勢が高い評価を受け、実行委員会特別表彰を受賞されました。
UCDを推進するきっかけになったのは、どのようなことだったのでしょうか。
村本
金融庁が発表した「顧客本位の業務運営に関する原則」の中でも、重要な情報をわかりやすく伝えることの重要性が明記されていますが、どのように取り組まれたのでしょうか。
村本
わかりやすさ向上ワーキングには、募集資料を作成する営業推進部、その審査を行なうコンプライアンス統括部をはじめ、お客さまへのご契約の状況などの通知物を作成しているお客さまサービス部や、変額保険の運用状況などのレポートを作成しているアセットマネジメント部も参加しています。各部署が横断的に集まって、もう一度広い観点から「わかりやすさ」の向上に取り組むことになったのです。
大坪
現行の商品パンフレットに対して、実際に商品を販売している金融機関からは、どのような意見がありますか。
大坪
そのような取り組みの一環で、「プレミアプレゼント」の商品パンフレットがUCDA認証「伝わるデザイン」を取得されました。認証取得に至った経緯をお聞かせください。
大坪
金融機関窓販用の生命保険商品パンフレットでのUCDA認証「伝わるデザイン」の取得は、保険業界で初めてとなりました。認証取得にあたって、苦労されたことはありましたか。
阪本
大坪
村本
周囲の方を先導するのも大変だったのではないでしょうか。
阪本
村本
大坪
意思決定が早いというのは、とても素晴らしい企業文化だと思います。
改善されたパンフレットに対する反応はいかがですか。
大坪
村本
大坪
社内では、普段の何気ない会話でも「UCDA」が話題にあがるようになりました。
阪本
始める前は「大変な指摘が入ったらどう対応したらよいのか」といったネガティブな意見もありました。ですが、実際に改善してみると「確かに」と思うところが多々あって、他の商品にもノウハウを反映しようということになりました。
昨年、17名の社員の方がUCDA認定2級を取得されています。2級を取得された方がその後、社内で取り組んでいらっしゃることはありますか。
村本
認定資格については、ノウハウを他の人たちにどんどん広めてもらいたいという思いもあり、特定の部署だけでなく社内の幅広い部署の社員が取得しました。
阪本
先日は、認定資格や認証の取得で学んだことを社内で共有するために、勉強会を開きました。若手から経営層まで幅広く参加してもらいました。
村本
今回の取り組みに直接関わっていない部署の人たちも多く参加してくれました。社内向けの資料であってもUCDの考え方は応用できると思います。
阪本
敬語を使いすぎると文章が長くなり、逆に読みにくくなる点も、他の資料でも取り入れるようにしています。例えば「~いただく」を使いすぎないなど、お客さまの失礼にならない範囲でわかりやすく伝えられるよう、普段から意識するようになりました。
今後のお客さまサービスについてお聞かせください。
大坪
今回得たノウハウは、他の商品パンフレットなどにも反映させたいと考えています。
また、お客さまの中には運用経験が少ないことなどから、パンフレットなどの書面だけでは商品内容やリスクがなかなか伝わりにくいこともあります。そういった方たちに向けて、アニメーションを使った動画をホームページで公開するなど、積極的に取り組んでいきます。
村本
金融庁が、昨年11月に公表した金融行政方針の中に「フィナンシャル・ジェロントロジー」(金融老年学)について記載されていましたが、社内でも高齢層のお客さまへの更なる理解向上に向けた対応が課題になっています。医学的にも加齢に伴い認知機能は低下していくと言われていますので、当社としても、高齢者の方への情報伝達のあり方について、更に研究していきたいと思っています。今後も情報提供、アドバイスをいただけるとありがたいです。