「第三者」による客観的な評価

08:きたやまようこ-2

●「こんにちは」のたいせつさ

写真福田:な るほど。子どもの目線を持つということですね。私などはなかなか子供たちの目線に立ってものを考えられなくて。ディズニーランドでも子どもと話すときは、 子どもの目線まで低くしてしゃべりなさいと教育するらしいですね。「こんにちは」と言われたら必ず「こんにちは」と答えましょう、と。
きたやま:私も「こんにちは」は、人と人とのコミュニケーションの入り口の言葉だと思います。自分の子ど もに最初に教えた言葉も「こんにちは」でした。犬を飼い始めたときも、一番最初に教えた言葉は「こんにちは」でした。「こんにちは」っていったら、「こん にちは」って頭を下げることを教えたんです。家には猫がいたので、子犬を連れてくるなら最初の会わせかたが大事と言われました。同じ目の高さで「こんにち は」ってさせるのが大事なんですよね。
福田:なるほど。
きたやま:絶対に上から見させてはダメ、下から見させてもいけない。
福田:そうですよね。高い壇上からしゃべるのと、同じフロアでしゃべるときとでは全然違いますね。上に上がるとそれなりのことを言ってしまうし、同じ高さにいれば普通のしゃべりになる。
きたやま:人との付き合いの基本もそうですが、大人は「大人だから」というよりも、「大人なのに」ということが多かったりしますよね。『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という本があります。
福田:確かにそうですね。
写真きたやま:大抵のことはそんなに難しいことじゃないですよね。人と会ったら「こんにちは」、何かいただいたら「ありがとう」、叱られたら「ごめんなさい」。ほとんどそういう基本のことだと思うんです。そう考えれば難しいことは何にもないんじゃないかなと思えるんです。
福田:絵本を拝見していると、言葉が非常に単純なんですね。「おれ、犬。 おまえ、人間。」「お前、「おはよう」 おれ、「わん」っていう」とか、とても簡単だけれど、絶対に思いつかないようなことが書いてある。しかもクスクスと笑えてしまう。本当にすごいなと思います。
きたやま:ありがとうございます。
福田:そのすごいなって、ものすごく単純だけど、思いつかないなっていうのが書いてあるんですよね。

きたやま:笑える要素はすごく大事にしています。人の心を開く大きなポイントのような気がするので。

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